国家試験対策|子どもの成長と発達|看護師国家試験過去問題
今回は、子どもの成長と発達について解説していきます
成長と発達について、過去の記事も気になる方は、こちらからどうぞ!
https://nursekokushi.website/?p=688
https://nursekokushi.website/?p=675
今回は、過去に出題された問題を網羅的に解説しています
問題対象の年齢は出生後から幼児期を対象にしていますが、各領域の成長について詳しく理解することができます
では、過去問題と詳しい解説をしていきます
看護師国家試験過去問題|解説
第111回|生後6か月ころの情緒分化
正常な成長・発達をしている子どもの情緒の分化で、生後6か月ころからみられるのはどれか
1 恐れ
2 嫉妬
3 喜び
4 恥ずかしさ
答え
答え 1
情緒の発達・分化は、1932年にブリッジェスが提唱した情緒の分化樹系図を参考にしています。
「興奮」から「快」と「不快」に分かれて感情が細かくわかれていくのです。
- 恐れ→6カ月頃~分化
- 嫉妬→18カ月頃~
- 喜び→21カ月頃~
↓情緒の分化樹系図は看護roo!のページに掲載されているので気になる方はのぞいてみてください↓
https://www.kango-roo.com/word/20879
第109回|排泄行動の発達
3歳児の排泄行動の発達に該当するのはどれか
1 夜尿をしなくなる
2 尿意を自覚し始める
3 排便後の後始末ができる
4 トイレに行くまで排尿を我慢できる
5 遊びに夢中になっても排尿の失敗がなくなる
答え
答え 4
2歳頃 | ・少しの間は我慢できる ・尿意を感じたらまわりに知らせる ・排泄後はペーパーで拭こうとする |
3歳頃 | ・尿意を感じたら一人でトイレに行きパンツを脱いで排泄する ・まわりの大人に促されて排泄を済ませるようになる |
4~5歳頃 | ・排泄の様々な動作は不自由なくできる ・夜尿症は5歳になるとほとんどなくなる |
排尿の成長は個人差があるため、「小学校入学までにパンツになる」を目標にしている施設もあります。
失敗しても、「失敗を責めない」ことが大事です。
第99回|運動機能の成長・発達
子どもの発達・発育で正しいのはどれか
1 身体各部の発達の臨界期は一定である
2 脳神経系は乳幼児期に急速に発達する
3 基本的な運動発達は脚部から上方へ向かう
4 新生児期には遺伝よりも環境の影響が大きい
答え
答え 2
1 身体各部によって異なり、発達の臨界期は一定ではない
3 頭部→下部へ、中枢→末梢へ、粗大運動→微細な運動へ発達する
4 新生児期は遺伝の影響が大きい
第102回 子どもの運動機能の発達
子どもの運動機能の発達について正しいのはどれか
1 身体の下部から頭部の方向に進む
2 全身的な動きから細やかな動きへ進む
3 新生児期には遺伝より環境の影響を受ける
4 反射運動は乳児期後期から幼児期にかけて活発になる
答え
答え 2
成長する方向は、頭部→下部、粗大→微細、中枢→末梢へと成長します。
4 反射運動である原始反射(モロー反射など)は新生児期にみられ、数カ月で自然に消滅していきます。
第102回|子どもの遊び
子どもの遊びについて正しいのはどれか
1 象徴遊びは3~4歳で最も盛んになる
2 感覚運動遊びは5歳ころまでみられる
3 並行遊びは6歳以降に増える
4 構成遊びは8歳ころに現れる
答え
答え 1
成長とともに遊びも変化していきます。
盛んになる年齢 | 遊びの種類 | 遊びの内容 |
乳児期~1歳半頃 | 感覚遊び | 触る、握る、なめる、鳴らす |
2歳 | 構成遊び | 創造的な遊び(積み木で作る、絵を描くなど) |
2~3歳 | 並行遊び | 互いに関係なく個人で遊ぶ |
3~4歳 | 象徴遊び | ごっこ遊び |
乳児期の感覚遊びからはじまり、3~4歳になると言葉が発達するので「ごっこ遊び」をするようになります。
「遊び」で覚えるピアジェの認知発達も、解説しています。
看護師国家試験|ピアジェの認知発達理論は遊びで暗記苦手を克服しよう!
第110回|子どもの遊び
子どもの遊びで正しいのはどれか
1 身体機能の発達を促す
2 1歳でごっこ遊びが多くみられる
3 感覚遊びは8歳ころからみられるようになる
4 テレビの長時間視聴は乳児の言語発達を促す
答え
答え 1
テレビの長時間視聴は意味のある言葉(有意語)の出現の遅れを指摘しています。
2004年と古い記事ですが、日経メディカルが日本小児科学会より提言した内容を掲載しています。
https://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/hotnews/archives/300721.html
1歳6カ月の健診を対象にした調査結果で、言語発達の遅れや言語理解社会性、運動能力などに遅れが現れました。
スマートフォンを持たない親は、ほぼ居ないので気を付けたい内容です。
第101回|子どもの成長臨界期
子どもの成長・発達における臨界期について正しいのはどれか
1 諸機能の獲得・成熟を決定づける時期
2 遺伝的因子による影響が発現しやすい時期
3 成長・発達のスピードが緩やかになる時期
4 発達検査において通過率が90%となる時期
答え
答え 1
臨界期とは、子どもの身体における器官や機能の成長・発達にとって、非常に重要な時期のことである。この時期の成長・発達が妨げられると、永続的な欠陥や機能障害を残すことがある。
引用:看護roo!第101回過去問題解答欄より
引用文からくみ取れるのは【子どもの成長に重要な時期】という点です。
第108回|乳幼児の言語発達
乳幼児の正常な言語発達で正しいのはどれか
1 生後1カ月で喃語が出始める
2 生後6か月で意味のある1語が言える
3 1歳2か月で2語文を話す
4 4歳で4つの色を正しく言える
答え
答え 4
① 喃語は生後2~3カ月ころから聞かれます。
② 意味のある1語が言えるのは、10カ月過ぎから始まり、1歳2カ月で90%が出来るようになります
③ 二語文は1歳半~2歳で話せるようになります
2歳児の言語に関する成長は、過去出題されやすい傾向です
第110回 こどもの成長・発達
健康な小児の成長・発達で正しいのはどれか
1 情緒は快から不快が分化する
2 発達とともにレム睡眠の割合は増える
3 体重は出生後1年で出生時の約四倍になる
4 身長は出生後1年で出生時の約1.5倍になる
答え
答え 4
① 情緒は【興奮】から【快】と【不快】へ分化します
② 赤ちゃんの頃はレム睡眠が多く占めていますが、発達とともにノンレム睡眠の割合が増えてきます。
③ 体重は出生後1年で出生時の約3倍になります
まとめ|子どもが成長・発達する臨界期は重要
今回のまとめです
問題数が多かったですが、一つ一つ苦手な分野を克服していきましょう!
今回も、最後まで読んで頂きありがとうございました!
国家試験合格!応援しています!
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