化学療法の副作用、骨髄抑制を分かりやすく解説

こんにちは、母主です

看護師歴15年以上、ICU、外科、化学療法室を経験しているママナースです

早速ですが、

看護師
看護師

化学療法の副作用のイメージはありますか?

脱毛や免疫力が落ちる、などのイメージを持つのではないでしょうか

実際、脱毛は薬によって出現率が異なります

 

免疫力低下などの血球減少は共通した副作用としてみられます

今回は、免疫力低下の原因である骨髄抑制について解説しています

 

化学療法の副作用はどんなのがある?

主な副作用が出てくる期間が知りたい!

なぜ、骨髄抑制が起こるの?

 

結論としてはこちらです

 

副作用症状は薬剤によって異なるが

非小細胞がんで使用されている薬剤で

投与開始から10日までの早期:悪心・骨髄抑制・下痢が出現しやすい

2週間以降:脱毛・色素沈着・腎機能低下が出現してくる

 

化学療法の副作用に関する問題の解き方のポイントあります

それは、副作用出現時期検査異常値です

 

ぜひ、最後まで読んで頂けると嬉しいです

 

 

過去問題 第98回改変

 

非小細胞肺癌で化学療法を初めて受けた患者。治療開始10日目の血液データは赤血球300万/μL、Hb11.8g/dL、白血球1000/uL、血小板12万/μL、クレアチニン1.0mg/dLであった。この時期に最も注意して観察するのはどれか。

1 色素沈着

2 尿量減少

3 感染兆候

4 脱毛

 

答え

 

看護師
看護師

ポイントは10日目と異常値

化学療法で出現しうる副作用は期間が決まっています

問題は10日目という早期の期間です

 

検査結果の数値も異常値が分かればOK

白血球が異常に低いです

白血球が減少すると免疫力が低下する

このことに気付けるようになりましょう

 

答え 3

 

目次

解説

 

使用する薬剤によって副作用症状や出現期間が異なります

 

※注意※

今回の国家試験問題は薬剤指定がないです

薬剤によって副作用が異なります

今回は、パクリタキセル・ゲムシタビンを参照に説明しています

薬剤の副作用は各自で調べるようにお願いします

 

次の項目では、解答選択になっている症状を中心に解説していきます

 

起こりうる副作用症状

 

国家試験の解答選択と悪心・嘔吐、下痢の症状をまとめました

 

 

悪心・嘔吐は数分後に出現する可能性もあるので注意です

さらに、食欲不振に繋がるので体重減少に注意です

 

下痢も比較的早い時期に出ます

下痢は頻度が多ければ脱水のリスクもあります

 

脱毛の発現率は薬剤によって異なります

脱毛は心理的にショックを受けやすいです

準備出来るようにウィッグの情報提供を予めしておくと安心されます

 

骨髄抑制が起きる理由

 

今回の【感染兆候】は骨髄抑制が低下した結果起こります

 

 

化学療法は正常な細胞にも攻撃します

骨髄の生産工場を攻撃することで血球減少が起こります

白血球減少→免疫低下

赤血球減少→貧血

血小板減少→出血傾向

 

血球減少による副作用症状があることを押さえておきましょう

 

まとめ:骨髄抑制は血球減少につながる

 

今回のまとめです

副作用症状は薬剤によって異なるが

非小細胞がんで使用されている薬剤で

投与開始から10日までの早期:悪心・骨髄抑制・下痢が出現しやすい

2週間以降:脱毛・色素沈着・腎機能低下が出現してくる

 

今回紹介した国家試験の問題は【感染兆候】が正解でした

それは、≪骨髄抑制で白血球が減少するため≫です

 

副作用症状がどういった経緯で起こるのか、

今後も解説していきたいと思います

 

今日も最後まで読んで頂きありがとうございました!

 

 

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