看護実習&国試対策に活かす☆術後の腕や肩の痛み
第106回看護師国家試験に以下の過去問題があります。
答えはページの下に添付しておりますので、最後に確認をしてみてください。
※注意※
問題は【 仰臥位 】となっており、私の紹介する内容は【 側臥位 】時などに生じる例です。
場所や部位、看護や治療を共通としていないこともあるので、過去の体験看護として参考にして頂けると幸いです。
腕が痺れてるがよ~なんでけ?
肩が痛いがよ~
鹿児島弁で失礼しました。笑
手術後の患者さんでたま~に訴える方がいるので、その際の現場での対応や看護などを紹介します。
イメージが沸くと国家試験や実習時にふと思い出すことで答えが出やすくなります。実際、私も実習担当した患者さんの疾患だけは自信満々に答えられます。それは、実際に体験して勉強したから。
体験は思っている以上に脳裏に焼き付くものです。
ぜひ、今回この記事が皆さんのお役に立てたら幸いです。
手術の体位によって痺れやすさが異なる
私の経験上としては肺の手術をされた方に多い傾向にありました。
基本的に手術部位を上にするので、自然と肺は側臥位になる必要があります。そして、腕を前方に内転する様な姿勢になります。手術内容によりますが前後の麻酔で1時間、施術2~3時間以上で3時間以上は同じ姿勢を維持する必要があるので、自然と負担がくるのは当たり前ですよね。
腕の痺れや疼痛症状が出たら内容を確認してから医師に報告、相談
今回の症状は他の疾患でも出現しうる症状です。手術後なら尚更、リスクが高くなるので疑う必要があります。症状を聞く時は全てに共通することですが、
見た目、いつから、どの様に、どうやったら痛むのか詳しく聞きましょう。
看護師が出来る範囲で心電図などを確認して、異常が無いかリーダーを含めて判断します。緊急性が高ければ電話、緊急性が低い場合には病棟にいる先生などに相談します。最終判断はあくまでも医師なので、情報提供出来るようにしておくのが大事です。
手術による腕の痺れや痛みは筋肉痛に似てる
医師に術後の影響であることを診断された患者さん達は、
手術後の痺れは正座した後の痺れに似てるかな
腕の痛みは筋肉痛みたいなのに似ているよ
と患者さんから教えて頂くことが多いです。
痺れは比較的短時間で改善することが多いですが、筋肉痛の様な痛みは翌日も続く場合もあります。術後は同じ姿勢で寝ている時間が長いので、どうしても筋肉が凝り固まってしまい肩凝りによる痛みが多くなりがちです。特に手術当日夜が多く夜勤帯でよく肩のマッサージを依頼されることが多かったです。
実践した看護
とにかく動く
術後1日目から離床許可が出るので、可能な可動域範囲でとにかく動かします。肩を回すのは寝ながらでも出来るので術後直後から促し、時には手伝って動かします。腕は点滴があったりするので、引っかからない様に行いますが、この動かす動作がだいぶ気持ちいいみたいです。動かした方が術後の肩凝りも解消される患者さんが多い印象でした。
暖かいタオルで温罨法する
血流を良くするには温罨法も効果的です。タオルは直ぐ冷えてしまいますが、しないよりはマシみたいで好評でした。
レストランでも暖かいおしぼりをもらうと、ほっとしますよね。
まとめ
まずは肩の痛みの原因を特定することが大事です。
周術期の体位の問題であれば、今回紹介した内容を実践してみてください。実践する前には必ず、これをする必要性やどういう経緯で改善されるのかを説明したうえで実践しましょう。実際、患者さんにも喜ばれる内容なので、辛そうな時には声をかけをしてみましょう。
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