抗コリン薬が禁忌なのはなぜ?緑内障との関係性を徹底解説!看護師国家試験対策

看護学生さん

抗コリン薬が緑内障に禁忌ってよく聞くけど、なぜダメなのかピンとこないです……

末吉

その疑問、すごく大事です!国試に出るところだから、しっかり理解しておきましょう

抗コリン薬は、さまざまな症状や疾患の治療に用いられる便利な薬です。

しかし、国家試験では「抗コリン薬が禁忌となる疾患」として緑内障との関連が問われます。

ただ「緑内障=禁忌」と丸暗記するだけでは、試験問題のひっかけに対応できません。

末吉

なぜ禁忌なのか?どのタイプの緑内障に注意すべきなのか?理解すると得点力アップのカギになります。

この記事でわかること
  • 抗コリン薬の基本的な作用と使われる疾患
  • 緑内障に抗コリン薬が禁忌とされる理由
  • 国家試験で問われやすい「薬と禁忌疾患」の組み合わせ

 抗コリン薬の作用と緑内障との関連をやさしく、わかりやすく解説します。

「なんとなく暗記」から卒業して、「なぜ?」を理解する力をつけることで、国家試験だけでなく、臨床の現場でも“自信を持って判断できる看護師”に近づいていきます。

この記事をきっかけに、「わかる」喜びと「できる」自信を積み重ねて、あなたの明るい未来につなげていきましょう!

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目次

抗コリン薬とは?

抗コリン薬は副交感神経の働きを抑える薬で、散瞳作用や分泌抑制などさまざまな作用があります。

抗コリン薬の基礎知識をおさらいしましょう。

  • 抗コリン薬の作用メカニズム
  • 主な適応疾患
  • 抗コリン薬が広く使われる理由

抗コリン薬の作用メカニズム

抗コリン薬は、副交感神経の伝達物質であるアセチルコリンの働きを抑える薬です。

特に、ムスカリン受容体をブロックすることで次のような効果を発揮します。

  • 瞳孔が広がる(散瞳作用)
  • 消化管の運動が抑えられる
  • 尿の排出が抑制される
  • 唾液や胃液などの分泌が抑制される
末吉

「副交感神経の作用をブレーキする薬」だと覚えておくとよいでしょう。

主な適応疾患

抗コリン薬は次のような場面でよく使われます

スクロールできます
疾患・症状代表的な薬剤名商品名目的
消化性潰瘍ピレンゼピンアキネトン胃酸の分泌抑制
過活動膀胱オキシブチニンソリフェナシンポラキスベシケア尿意切迫感の緩和
麻酔前投薬アトロピンアトロピン分泌抑制・徐脈予防
パーキンソン病トリヘキシフェニジルアーテン筋のこわばり軽減

抗コリン薬が臨床で広く使われる理由は、作用範囲が広く、多様な症状や疾患に応用できるからです。

抗コリン薬が広く使われる理由について解説しますね。

副交感神経の幅広い作用を調整できる

抗コリン薬は、副交感神経(アセチルコリン)の働きを抑えることで、以下のような全身のさまざまな器官に影響を与えます

  • → 瞳孔を広げる(散瞳)
  • 消化管 → 胃腸の動きを抑える
  • 膀胱 → 排尿を抑える
  • 呼吸器 → 分泌物を減らす
  • 心臓 → 徐脈を改善する(軽度な心拍数上昇)

ひとつの薬で複数の臓器に効果が期待できるため、症状に応じて柔軟に使われています。

症状の「コントロール薬」として便利

抗コリン薬は、「根本治療」というよりも、不快な症状を和らげるための“コントロール薬”として活躍します。

  • 過活動膀胱の尿意切迫感:生活の質が改善
  • 麻酔前の分泌抑制や徐脈予防:手術を安全に行える
  • パーキンソン病の震え・筋緊張:動作がスムーズになる

「症状の負担を軽くする」「治療の準備を整える」役割が大きいです。

長年使われてきた信頼性と薬の種類の豊富さ

抗コリン薬は古くから使われており、効果や副作用のパターンが明確にされています。

複数の薬剤が存在するため、患者の状態や年齢に応じて使い分けが可能です。

注意点もあるからこそ、知識が重要です。

便利な一方で、抗コリン作用は「眼圧上昇」「排尿困難」「口渇」などの副作用を起こすことも。

末吉

特に緑内障や前立腺肥大症には慎重な投与が必要です。

抗コリン薬は、多彩な作用で臨床現場のさまざまなニーズに応えられる薬だからこそ、広く使われています。

副作用や禁忌にも目を向ける姿勢が大事
「なぜ使われるのか」「どんな副作用があるのか」をセットで理解しておく!

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国家試験で問われるキーワード

国家試験では「作用機序+禁忌疾患」「薬剤名と副作用の組み合わせ」などが問われます。

特に以下のような表現は頻出です。

  • 「緑内障のある患者に投与してはいけない薬剤はどれか」
  • 「抗コリン薬の禁忌疾患として正しいものを選べ」
  • 「抗コリン作用により眼圧が上昇する理由」

なぜ緑内障に抗コリン薬が禁忌なのか解説します。

緑内障の病態の基本(特に閉塞隅角緑内障)

緑内障は、眼圧(眼の中の圧力)が高くなることで視神経が障害され、視野が狭くなる病気です。

緑内障には大きく分けて以下の2タイプがあります

  • 開放隅角緑内障(慢性型):房水(目の中の液体)の流れは比較的保たれているが、排出が少しずつ滞るタイプ。
  • 閉塞隅角緑内障(急性型):房水の排出口が突然閉じてしまい、急激に眼圧が上昇するタイプ。

重要なのは閉塞隅角緑内障に抗コリン薬が禁忌

抗コリン薬が眼圧に与える影響

抗コリン薬には散瞳作用(瞳孔を広げる)があります。

この散瞳により、虹彩の根元の房水の通り道をふさぐことがあり、閉塞隅角緑内障の発作を引き起こす可能性があります。

抗コリン薬による、急激な眼圧上昇→視神経障害→失明のリスクがあるため、禁忌とされています。

「禁忌になる理由」の具体的イメージ

目の中には、「房水(ぼうすい)」という透明な液体が流れていて、眼圧を正常に保っています。

この房水は、「隅角(ぐうかく)」という排出口を通って外に出ていきます。

でも、閉塞隅角緑内障の人は、この隅角がせまくてつまりやすい状態。

ここに抗コリン薬を使うと…

▶ 抗コリン薬の作用

  • 瞳孔がひろがる(散瞳作用)
      ↓
  • 瞳孔の根元が広がって、さらに隅角を押しつぶす
      ↓
  • 房水が流れなくなる
      ↓
  • 眼の中の圧力(眼圧)が急上昇!
      ↓
  • 激しい眼痛・頭痛・視力低下などの急性発作を起こす危険

⚠ 結果として…

抗コリン薬は、閉塞隅角緑内障の人に使うと「急性緑内障発作」を引き起こすおそれがあるため、禁忌とされているのです。

末吉

抗コリン薬を使う前には、緑内障がないかチェックすることが大事です。

🔍国試対策での暗記ポイント
  • 抗コリン薬 → 散瞳作用 → 房水の排出が妨げられる
  • 閉塞隅角緑内障で、急性発作を起こす可能性あり
  • 国家試験では「眼圧上昇」「失明リスク」「急性緑内障発作」などのワードに注意!

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国家試験で問われた「抗コリン薬と禁忌疾患」過去問題

抗コリン薬がなぜ禁忌で、どんな病気に注意すべきか。

「緑内障だけ注意すればOK!」ではなく、「どのタイプの緑内障か?」「前立腺肥大も禁忌になる!」など、引っかかりやすいポイントも学びましょう!

必修問題の出題例と解説

第108回 看護師国家試験(必修)

問:緑内障患者への投与が禁忌なのはどれか。

  1. コデイン
  2. アスピリン
  3. アトロピン
  4. フェニトイン
答え

3. アトロピン

👉解説:アトロピンは抗コリン薬であり、房水の吸収を阻害して眼圧上昇を引き起こすため、緑内障患者への投与は禁忌である。

📘補足

1. コデイン リン酸コデインは鎮咳(ちんがい)薬、いわゆる咳止め薬です

2. アスピリン 潰瘍がある方、出血傾向の方には禁忌です

4. フェニトイン 抗けいれん作用、催眠・鎮静作用があります

一般問題の出題例とポイント整理

第104回 看護師国家試験 (一般問題)

問:抗コリン薬の投与が禁忌の疾患はどれか。2つ選べ。

  1. 疥 癬
  2. 緑内障
  3. 大腿骨骨折
  4. 前立腺肥大症
  5. 前頭側頭型認知症
正解

2 4

👉解説

2. 緑内障

抗コリン薬により眼圧が上昇しやすいため禁忌である。

4. 前立腺肥大症

抗コリン薬により尿閉が起こりやすいため禁忌である。排尿機能に関しては一般に、コリン作動薬は排尿促進、抗コリン薬は排尿抑制的と覚えておく。

📘補足

1. 疥 癬 免疫抑制作用により疥癬が悪化するため、ダニが検出される間はステロイド薬や免疫抑制薬は禁忌です。

3. 大腿骨骨折 高齢者に多く、転倒が主な原因となる重大な骨折です。

5. 前頭側頭型認知症 現在、前頭側頭型認知症の治療法は確立されていません

よくあるひっかけパターンとは?

「緑内障って書いてあったら、全部ダメなんじゃないの?」って思ってしまいがちですよね。

でも国家試験では、あえてあいまいな表現で迷わせてくることがあります。

うっかり読み飛ばしてしまうと、知識があっても正解を落としてしまうこともあるので注意が必要です。

✅「緑内障」とだけ書かれている選択肢には注意!
→ 実は開放隅角緑内障では禁忌とされていない場合もあるため、「閉塞隅角緑内障」の記載の有無に注目。

✅「抗ヒスタミン薬」や「三環系抗うつ薬」など
→ これらの薬にも抗コリン作用があるため、緑内障への影響が問われることがあります。

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抗コリン薬の禁忌疾患をおさえて国家試験を突破しよう!

国家試験では、単なる語句の暗記よりも「なぜ禁忌なのか」「どうして危険なのか」といった理解力が問われる問題が増えています。

抗コリン薬も同様で、薬の作用→体への影響→病態との関連をつなげて覚えることが重要です。

抗コリン薬のまとめ!
  • 抗コリン薬は副交感神経をブロックする薬
  • 散瞳作用により閉塞隅角緑内障を悪化させる可能性
  • 国家試験では「薬理+疾患」のセットで出題
  • 開放隅角と閉塞隅角の違いを押さえる

抗コリン薬と緑内障の関係は、国家試験で繰り返し問われている重要項目です。

とくに「閉塞隅角緑内障=禁忌」+「理由は眼圧上昇」のセットで理解しておきましょう。

今後も、得点に直結するテーマをわかりやすく解説していきます。

ぜひブックマークして、国家試験対策に役立ててくださいね!

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