看護師国家試験対策☆児童虐待の出題傾向を対策する

 

目次

看護師国家試験過去問題から見る出題傾向

第109回改変 過去問題

令和元年(2019年度)の福祉行政報告例における児童虐待で正しいのはどれか。

1.主たる虐待者は実父が最も多い。

2.性的虐待件数は身体的虐待件数より多い。

3.児童虐待相談件数は5年間横ばいである。

4.心理的虐待件数は5年前に比べて増加している。

 

正解:4

 

第108回 過去問

ネグレクトを受けている児の一時保護を決定するのはどれか。

1.家庭裁判所長

2.児童相談所長

3.保健所長

4.警察署長

5.市町村長

 

正解 2

 

過去問題の出題傾向と対策

過去問題を二問紹介しましたが、この他に確認出来た過去問題は虐待の種類選択問題がありました。過去問題から確認出来た出題傾向としては虐待の種類、報告件数などの動向、法律になるかと思います。

 

今回の記事では、報告件数の推移や特徴の紹介、児童虐待における法律について対策していきたいと思います。

 

看護師国家試験過去問題の出題傾向

①虐待の種類選択問題

②報告件数などの動向

③児童保護のための児童相談所の役割機能

 

令和2年度の報告件数と動向

心理的虐待が6割を占める

 

2022年に報告された虐待の相談件数は20万7000件あまりで過去最多を更新したことが報告されました。割合としては全体の6割を占めるのが心理的虐待で、次いで身体的虐待が2割だったそうです。円グラフで表記してみました。

じゃーん。

 

グラフにすると分かりやすいですね。

心理的虐待の定義には、言葉による脅しや兄弟間の差別、子供の目の前でDVを振るうなど第三者も関係する虐待になります。

 

内閣府は2020年のDV相談件数は19万件と過去最多を報告していることから、子供の目の前でDVを振るう場面が多くなるのは必然となります。第109回の過去問題でも心理的虐待件数は増加している、という点が正解選択肢とされていますがこういった背景も影響していそうです。

 

主たる児童虐待者は実母が一番多い

第109回の過去問題の選択肢で「実父が多い」と表記されていますが、実際には実母が多いのが正解です。DVは父親の要因が多いかもですが、実際子供と長時間過ごすのは母親が多いのでそういった点からも実母が多くなります。

 

更に、2020年以降はステイホームにより親子が自宅で過ごす時間も増えました。失業や経済力も低下したことも重なりシワ寄せが虐待に繋がり、相談件数が増加した報告もあります。

 

国家試験前の対策記事で「世帯調査結果」も紹介しましたが、近年一人親世帯が増えていることを紹介しました。一人親世帯は仕事、家事など全てを一人で背負うため負担が大きいし悩みを共有する家族がいないとなると、虐待リスクが高まる可能性があります。

 

 

実際に虐待が起こっていても近隣住民が気付けず、行政が介入していても悲しい事件に発展してしまう、ニュースの報道が絶えません。

 

看護師として出来ることは、入院や外来受診した際の子供達が発するサインに気付けるかが非常に重要となってきます。子供達は「親に怒られるかも」と言えなかったりします。

看護師
看護師

あれ?なんか様子が変だな。

と、少しでも思ったら他のスタッフや医師に相談して行政などの機関に報告することが大事です。

 

児童虐待の報告件数について

①年々報告件数は増加している

②心理的虐待が6割を占めて一番多い

③主たる児童虐待者は実母が多い

④コロナ渦、一人親世帯の増加など社会背景が影響している

 

児童を保護するまで

児童相談所の業務

看護師国家試験にも度々登場する「児童相談所」のそもそもの役割業務を覚える必要があります。しかし、問題として出題されるのは児童虐待に関する問題が多い傾向があるので虐待に関することは「児童相談所」であることを一番に覚えておくといいでしょう。

児童相談所の役割

①児童に関する相談

②児童の一次保護

③児童福祉施設の入所処置(保育所、幼保連携型認定こども園、母子生活支援施設、助産施設を除く)

④里親・保護受託者委託

⑤児童やその家族に関する必要な調査・判定・指導

 

上記の内容から前項の過去問題に出題されている児童の一時保護の決定権は、児童相談所の所長にあるということが役割上理解が出来ます。

 

また、児童福祉法第13条で「都道府県は、その設置する児童相談所に、児童福祉司を置かなければならない」と規定されています。これは、第106回の看護師国家試験問題で出題されているので頭の片隅には置いておきましょう。

 

児童虐待の報告経緯は警察が6割

児童虐待の可能性を見つけた場合には「児童相談所に相談する」ということが分かりましたね。厚生労働省調査における令和3年度の経路別件数の推移結果では警察からの相談が6割を占めていることが分かりました。

 

 

2番目に多かったのは近隣住民や知人からの報告でした。ただ、近隣住民や知人からは「多分、虐待をしているかも。」という疑惑報告のため児童相談所が調査をする必要があるため時間を要するようです。

 

病院からの報告は保健所と合わせて2%程度ですが、件数としては3834件なので多く感じます。過去に私が勤務していた病院でも医師による診察の結果、性的虐待の可能性があることを発見して児童相談所に報告したこともあります。

 

他にも、ネグレクトを受けている幼児が水をトイレから飲もうとしていて、本人に理由を聞いたところ

 

おうちのトイレのここ(タンク)にいつも水があったから。

 

と。水道は止められており水が出ないのは当たり前で、常に水が溜まってあったのはトイレのタンクのみだったそうです。その話をスタッフから聞いてからショック過ぎて、胸が痛くなり泣きそうになりました。

 

病院からの報告は既に家族構成が分かっていることから、直接一時保護されるケースも少なくありません。子供が安心して過ごせるためにも一時保護は大事な期間です。

 

・児童相談所は児童の一時保護決定権を持っている

・児童虐待相談は警察経緯が6割で一番多い

・医療機関も年間3000件は相談件数あり。看護師として子供たちのサインを見逃さない。

 

まとめ

児童虐待に関する出題傾向と関連する推移指数について紹介しました。

ざっとおさらいしましょう。

 

・過去問題の出題傾向

→虐待種類の選択

→児童虐待の報告件数や動向

→児童相談所の役割について出題されやすい

 

・報告件数と動向

→心理的虐待が6割

→主たる虐待者は実母が多い

→年々報告件数は増加している

 

・児童相談所の役割

→虐待の発見相談窓口

→児童の一時保護決定権を持つ

→警察からの相談が6割

 

児童虐待から子供達を守るためには、看護師として出来ることは沢山あります。患者さん一人にしても様子が変だと思えば声をかけるのと一緒で、子供達にも声をかけてあげるのが大事、と思います。

 

実際、親になってみて感じるのは虐待している親も、心のどこかで助けを求めているということです。「このままじゃいけない」と思っていてもどうしたらいいのか、分からない親もいると思います。

 

親子が親子であり続けるために看護師としての役割が重要であることを再認識した記事でした。

 

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