看護師の超過残業による過労死リスクは2万人

看護師は残業が多いです。診療科目によりますが、病棟勤務していた私はほぼ毎日残業していました。なぜ残業が多いのか、残業が多い科目と少ない科目はあるのか、といった疑問もあると思います。

今回は15年以上病院で看護師勤務していると明らかに残業差がある科目の実体験があったので、今回紹介したいと思います。出来れば残業をしたくない、残業をして残業代を稼ぎたい、色々と意見はあると思いますが、看護師の超過残業は深刻なので最後まで見て頂けると幸いです。

 

目次

病棟勤務の残業時間と原因の実体験

1カ月の残業平均時間

私が常勤でしていた1回の勤務における残業時間は

就労前に1時間~2時間+終業後に1時間~3時間=毎日3時間以上は残業していました。

終業後の残業が0になることはあっても、就業前の情報収集時間が0になることはほとんど無いです。

 

就業前残業の原因

前項目でも述べた通り入院患者の情報収集や、移動パソコンの準備、点滴準備などなど色々とあります。急性期病棟であれば夜間帯の緊急入院や状態変化による急変があれば、医師に治療方針の変更確認や検査確認をする。

そして点滴準備から検査の前処置を準備して…。

 

はい。

 

こんな感じで1時間なんてあっという間に過ぎます。私は心配性だったり、全体リーダーを勤めていた中堅クラスだったので2時間前に病棟入りしていたのはザラでした。

終業後の残業原因

終業後の残業は終業前に出た医師指示の確認や夜勤者への申し送り、そして一番多かったのが看護記録でした。看護記録といっても処置内容の記載や写真をアップしたり、患者毎の看護計画を再評価して計画変更したり、転倒転落リスクの評価をしたり…本当に細かい記録や評価が多い。これだけで1時間過ぎてしまいます。

また、患者さんが急変したらその記録や処置した後処理なども行います。

終業前のオムツ交換になぜかシーツまで汚染していたり、認知症の患者さんが転倒して追加検査をしたり…予期せぬ事態が起こって残業することもあります。

そして、確実に時間外手当をもらえない終業後残業「委員会活動」です。委員会ミーティング時間に済めばいいですが、委員会で話し合った内容を現場で検証したりスタッフに聴収したり、活動時間内には終わらないです。勤務時間も忙しいですから結局、勤務終了後に活動していました。

残業が多い診療科目

外科系

私が勤務していた消化器外科の残業はトップクラスでした。前の項目で述べた通り、処置や医師指示などの対応が必要だったりします。消化器外科以外にも循環器外科、脳外科なども同様で緊急手術があれば搬入する必要が出てくるので残業が重なりやすかったです。

手術室

夜間帯の呼び出しが残業扱いになります。中規模病院は毎日ほど呼び出されては無かったですが、大規模病院となると患者総数も多いので緊急手術が入りやすい状況にあります。

産婦人科

勤務したことはありませんが、産婦人科勤務の友人は残業が多かったです。出産はいつ起こるか分からないので勤務交代時に重なると大変だったりしていました。

残業が少ない診療科目

透析室

透析は透析開始時間が決まっているので、時間外残業はほとんど無かったです。そのため、小さいお子さんがいるスタッフが勤務していることが多かったです。ただ、平日は夜間透析があるのでシフトとしては遅い時間に入ることもあるでしょう。

精神科

精神科は特殊な環境ですが残業は少なかったというか、ほとんど無かったと友人情報であります。ただ、油断した時に蹴られて肋骨を折ったりと怪我は多かったです。

自分が実践した残業改善方法

可能なものは就業時間前に済ませておく

私の病院は翌日の手術準備を前日勤務の看護師が行う義務でしたので予め、予定している患者さんの分は仕事が始まる前に準備していました。あとは、検査前処置の準備や処置は準備する物が決まっているので、いかに、直ぐ!早い時間に実施出来るようにスタンバイしていました。

夕方も処置しますが、午前中早い時間に処置をすると医師への報告も早めに出来るので、状況悪化を予防することも出来ます。

委員会活動は地道に毎日進める

委員会活動はまとめて行うと時間がかかるので毎日10分~15分でもいいので行いましょう。

主の悪い部分
主の悪い部分

今日は疲れたからやりたくないな。

なーんて思うかもしれませんが、この時間が日々の残業を減らすので面倒かもしれませんが、少しでも進めましょう。

他のスタッフに甘える

母主
母主

私の欠点は人に任せることが出来ないことです。

自分でした方が早い、と考えてしまいがちなので自分で背負い込んでしまう傾向があります。でも、

母主
母主

他の人の業務をしてまで家庭を犠牲にする必要があるのか?

と考えるようになってから、他のスタッフにちょっとだけお願いするようになりました。どうしても気になる時は、

母主
母主

引き受けてありがとうございます。何か問題はないですか。

と声かけするようにしました。誰しも感謝を伝えられると嫌な気持ちになる人はいませんよね。コミュニケーションを図るようになるので、人間関係も円滑になるなど良いこともありました。

皆で協力して残業を無くしましょう。

看護師の過労死リスクは約2万人

日本看護協会によると過労死リスクが約2万人いるとの結果を報告しています。実際に過労死で亡くなった看護師さんはいるので、今、超過残業をされている方は深刻に考えた方が良いです。

 

管理職は「長年の習慣」「人員を補充出来ない」など悩んでいるようですが、変えられるのは意外と自分自身だったりします。

 

早く仕事を終わらせて家族との時間を過ごして、気持ちをリフレッシュさせて看護師人生を長く過ごせることを願っています。

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